がんと愛犬と私

がんサバイバーという生き方

動物保護団体に行ってきた

差し入れと

寄付を持って

隣区の動物保護団体まで行ってきた。

グーグルマップで片道6㎞弱、自転車で25分と出たけれど

向かい風だし迷うかもしれないしと約束の1時間前に家を出た。

一度も通ったことのない道。

紅葉真っ最中のイチョウ並木はとても綺麗で、

すれ違った老年のご夫婦は手をつないでお散歩していた。

途中で五平餅のお店を見つけて思わず二度見(笑)

ゆっくりゆっくり漕いで50分近く掛けて到着した。

 

今回この保護団体に行ってまでお話を聞きたかったのは、

こちらが高齢の方にも保護犬を譲渡しているからだった。

動物保護団体は保護犬が終生飼育されるよう、

年齢制限を設けている場合が多い。

でもこちらは犬の所有権を保護団体に残したまま高齢者に譲渡、

里親に何かあったら犬が保護団体に戻れるという取り組みを行っている。

以前、寄付したのもこの取り組みに深く感銘を受けたからだ。

犬と暮らしたいけれど年齢的に飼えないという元気な高齢者はいる。

犬のおかげで高齢者自身が外に出て人と関わる機会も得られる。

まさに一石二鳥、いや三鳥ぐらいの効果があるだろう。

規模の大きな話にすれば元気な高齢者が増える=医療費の抑制にもなる。

そしてこの制度、病気治療中の私でも利用できるのかを聞きたかった。

 

わんこがいなくなったら私は確実にペットロスになる。

順番が逆になるよりはマシだし、頭では仕方ないとわかっている。

でも気持ちではきっとどうしようもなくなる。

私のわがままかもしれないが、

そういう時に目を向ける対象が他にあるのは大きい。

 

最初お電話したとき、代表の方は

警戒と言うか硬い印象を受けたのだけれど、

・以前にも寄付したこと

・大きな病気をして地元に帰ってきたこと

・犬を飼っていること

などを軽く話したら雰囲気が和らぎ、いろいろなお話を聞くことができた。

 

・高齢者と保護犬のマッチングをして実際に引き渡すのは3割ぐらい

・どうしてもお断りしないといけない時もある

 犬が幸せになるのが一番大事

・そして高齢者に「犬を飼うことを諦めてもらう」ことも大事

・一番大変なケースは1人暮らしでケアを受けていない高齢者

 どうしようもない状態になってから行政が介入する場合もあり、

 暮らしているペットも健康状態が最悪になっていることもある

→その手前で何とか発見できるように

 ケアマネさんと協力できるような体制を整えつつあるそう

なんていうか・・・すごい。

保護活動をするには犬への愛情もさることながら、

状況に応じて対応を変化させる柔軟さに感動した。

「病気はつらいけれど、辛いことを経験した人はそれだけ得たものがある。」

とも言ってくださった。

 

最後に犬たちがいるお部屋に案内してもらった。

大きな部屋を人が跨げる程度の柵で仕切り、

中央にフレンドリーな子、周囲にちょっと警戒心の強い子や怖がりな子、

奥に寝たきりの子や1人じゃないとストレスになってしまう子など

犬それぞれの性格に合わせた生活スペースが用意されていた。

 

中央スペースに入った瞬間、

トイプー・柴・たぶんコッカースパニエルに熱烈な歓迎を受ける。

最初は手を出さずに匂いを嗅いでもらい、慣れてきたら撫でさせてもらった。

そのうち3頭が撫でられ待ち状態になってしまい、

アシュラマンのようにもう数本手が欲しくなるぐらいだった。

そんな中、私と一定距離を取る大型犬の子がいた。

私が動くと反対側へ移動しじっとこちらを観察している。

まるで「こいつは信用できる人間か」と思っているようだった。

雰囲気がまるでもののけ姫のモロ。

彼か彼女かは不明だがとても印象的だった。

 

1時間弱滞在させてもらい、

最後に「また近くに来たらぜひ立ち寄ってください」とお言葉を頂いた。

また50分ほど掛けて帰宅したが、往復12kmはさすっがにしんどかった。

帰宅後。

徹底的な匂いチェックを受け

「ちょっと!どこで遊んできたの!!」

もしかしたら将来、家族になるかもしれない子たちと会ってきたよ。

 

 

 

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