がんと愛犬と私

がんサバイバーという生き方

応援してくれる人がいる

パクリタキセル、ドキシルでアレルギー反応を起こし治療を休止。

1か月後、3つ目の抗がん剤投与のために再度入院した。今回はゲムシタビンという抗がん剤だった。これにカルボプラチンを組み合わせる。

2つ目のドキシルの治療説明時、「パクリタキセルもドキシルもだめだった患者さんは今まで1人しかいなかった。」と主治医に言われたのだが、残念ながら私が2人目になってしまった。

そして今回は「ゲムシタビンがダメだった人はみたことないから。」と言われた。

笑って流したが、心の中では

 

(これでもダメだったら・・・。)

 

と不安に駆られていた。

 

入院は投与前日からしていたのだが、消灯前辺りに友人から動画が送られてきた。

「応援歌。治すよ。」と。

 

「ミジンコぐらいに小さくなって あなたのおなかに出陣したい

たとえ刺し違えようとも たとえ刺し違えようとも

あなたを蝕むがん細胞をぶっ殺してやりたい」

作詞 日本語詞:竹原ピストル 作曲 TRADITIONAL

2018年GOOD LUCK TRACK「Amazing Grace」より引用

 

 

病室で声を殺しながら大号泣した。

最高の応援歌だった。

 

 

翌日、点滴が始まる前にトイレに行こうとしたら、廊下に救急カートが置かれていた。

救急カートというのは緊急時にすぐ対応できるよう点滴や気管挿管のセットがまとめられている大きめのカートである。

2回もアレルギーを起こしているので何かあればすぐ対応できるようにとのことだろう。久々に見た真っ赤な救急カートをどうか使わずにいられるようにと祈るしかなかった。

抗アレルギー剤を点滴し、いよいよゲムシタビン投与。

緊張からか、投与開始前から少しのどの詰まったような感じがあったが、悪化はしなかった。きっと大丈夫だと思いながら、「Amazing Grace」をひたすらリピートして聞いた。看護師さんも気にして5分おきに様子を見に来てくれる。

 

約2時間後、すべての点滴が入り切った。

友人に「大丈夫だったー!」とラインを送った。

 

術後3か月が経過し、ここからやっと本格的な抗がん剤治療に入ることができた。